2つの感情に目を向けよう

感情には2つのタイプがあるという話をきいたことありますか。
これをきちんと区別していないと、「自分は何をしたいんだっけ?」と考えてしまったり、しまいにはうつ病になってしまったりします。
今回はこの感情について説明していきます。
感情の2つのタイプ
感情の1つ目のタイプは、外からの刺激をそのまま心身が受け止めて発生した感情です。
そして2つ目のタイプは、その感情に対して頭が思考を加えた結果わき起こる感情です。
前者を「初期の感情」後者を「思考からの感情」とし、それぞれについて以下で説明していきます。
初期の感情
腕をハチに刺された時に、ビクッとしたり、「痛い!」と感じたりするでしょう。
これが初期の感情です。
外からの刺激が体で感じられたその感覚、そして同時に出た感情のことを指します。
重要なのはそこに「思考」が入っていないということです。
「皮膚感覚」という言葉がありますが、この感覚に近いです。
外からの刺激は同じでも、人によってこの感情がどう出るかは変わってきます。
例えば、ジェットコースターに乗った時に、ある人はワクワク感が抑えられない一方で、ある人は恐怖からガクガク震えていたりします。
思考からの感情
「感情」と一言で言っても、説明した初期の感情以外のものもあります。
例えばハチに刺されたケースだと、「痛い!」と感じたあとで、ハチに刺されたことを理解して「ハチだ!怖い!」となったら、その感情は思考からの感情です。
他にも、大量の仕事を上司から任されてうんざりしつつも「家族のために頑張らなきゃ」と思ったり、ホームレスの人を見てうわーと思って「こうなりたくはないな」と思ったり、というのも思考からの感情です。
初期の感情を、理性やその人の価値観、道徳観や倫理観で補正された結果出てきたのがこの感情です。
ハチに刺された場合、「びっくり!痛い!」という初期の感情が現れてから、ハチに刺されたことを思考で判断して、「怖い!逃げたい!」などと理性も踏まえて感じるのですが、通常は初期の感情はあまり意識しないことが多いです。
そしてこの感情も人によって感じ方が変わってきます。
ハチに刺されたケースだと、「怖い!逃げたい!」と感じる人がいる一方で、「くそが!殺してやる!」と思う人もいるでしょう。
サラリーマンによくあるケース
忙しいサラリーマンによくあるパターンがあります。
こういうサラリーマンに多いのが「自己成長のためにバリバリ働こう」とか、ネガティブになると「楽ではないけど仕方ないよな」とか思って働いているケースです。
「忙しい仕事」という外からの刺激に対して「バリバリ働こう」や「仕方ない」という感情につながっていますが、これは「思考からの感情」です。
この間には初期の感情が隠れており、それは「仕事多い!辛い!」であることがほとんどだと思います。
思考を働かせて将来の目標に向かうことは大事ですが、この初期の感情は無視しないほうが良いです。
「仕事多い!辛い!」という感情を無視したり抑え込んだりして、「バリバリ働こう」や「仕方ない」とだけ考えると、心の負担が大きくなりすぎて、急にガクッと感情的に落ちたり、鬱の症状が出たりします。
僕も東京でサラリーマンをしていた時期がありますが、まわりには初期の感情を軽視した人が結構多かったですし、自分自身もその傾向があり、鬱っぽくなっている時期もありました。
初期の感情に向き合うことが重要
大事なのは、自分の初期の感情をきちんと感じてあげることです。
初期の感情を抑圧しない生活を送ることができれば理想ですが、現実の社会ではなかなか難しいと思います。
そして夢や目標がある時は多少なりとも自分の初期の感情を抑えて、理性的に目標達成へと進まなくてはならない時も出てきます。
そういう場合でも自分の初期の感情に目を向けることは怠らないようにしましょう。
「今はすごく仕事が多くてしんどいけど、ここを乗り越えると自分を成長させることができるから頑張ろう」というようにです。
きちんと自分の心を受け止めてあげることで、抑え込みすぎて感情が爆発することはなくなりますし、「もう無理、、」となるラインに近づいているかどうかも、日頃から確認することができます。
まとめ
「感情」とひとくくりにしても、2つのタイプがあることが理解いただけたでしょうか。
自分の感情について考えるとき、後者の「思考からの感情」ばかりに気を取られてしまうことが多いです。
ぜひ自分の心の奥底からの声「初期の感情」に耳を傾けてみてください。
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