畑を持って社会の歯車から脱する

畑を持って社会の歯車から脱する

去年の春から畑をはじめました。

土いじりをするだけで、ストレスの発散になりますが、畑をやることにはそれ以上の意味があると考えています。

今日は畑について書いていきたいと思います。

畑をはじめた経緯

畑をはじめたのは一年前の春です。

もともと畑に興味があったこと、家族が畑をやりたいと言い始めたことなどがあって、空き家になっていた父の実家の畑ではじめる事になりました。

社会的にはアメリカと北朝鮮の緊張が高まっていたり、コロナが広まり始めていた時期で、世界が壊れてしまった時に食べ物を得る手段として畑を用意しておく考えもありだなとも思っていました。
まあそうそうあることではありませんが。。。

はじめから結構な面積ではじめてしまったのでかなり大変で、しかもたくさんの種類の野菜を植えたのにまともに育ったのはほんの一握り。

うまく育っても、虫に食べられ、鹿に食べられ、結果人間が食べられるまで至らないんですね。
農業を甘く見てました。。。

春・夏の収穫はうまくいきませんでいしたが、工夫を重ねて秋・冬の収穫はまともにできるようになっています。

直近では天候のおかげもあって白菜が大きく育ってくれ、少し前に寒波も来たので甘みの強い白菜が収穫できています。

というのが、今の状態です。

畑は自分の生産手段となる

この資本主義社会では生産手段を持っている人が強いです。
畑をやっていて気づいたのですが、畑はこの生産手段に当たります。

生産手段というのは、社会の中を動いている「商品」を作り出すことです。
わかりやすく言うと工場みたいなものです。

世の中にはいろんな会社がありますが、その中で言うと「メーカー」がそれに当たりますね。
商品を企画して、原料を仕入れて加工して、販売するということをやっています。

他の仕事を考えてみましょう。
商社と呼ばれる会社は、メーカーが作った商品を仕入れて利益をのせて、他の会社に販売します。
身の回りにたくさんある小売店、ネットショップも同じような仕組みです。

これらの会社は、メーカーの商品に利益を数十パーセント乗っけて販売するという、商品の存在を前提とし、商品の価値をベースに利益を出すビジネスです。
したがって薄利多売となることもしばしばあります。

それに対してメーカーは、自分で商品を作っているため、商社・小売店のようにベースとなる価格がありません。
なので比較的利益幅が大きく取りやすい業種となります。

経済を「商品」の切り口でみてみると、商品を作るメーカーが中心におり、その周囲で商社、小売店、コンサル、広告代理店などがサポートしているような構造となっています。

そして人々の生活を考えてみると、商品を買うことが不可欠です。
人々はいろんな会社で労働力を売ってお金に変え、それで商品を買っています。

言ってしまえば、商品を流す構造の中にいる企業の、さらに内部を回すための歯車の一つ、というところです。
自分がこの経済の中で、一体何をしているのかはいまいちピンと来ませんよね。

複雑でよく分からず、自分の労働でどれだけの価値を生み出しているのかよく分からないからこそ、自分が頑張って働いた成果の多くが、社会構造の中に吸い取られていきます。

すごく遠回りしましたが、畑をやって野菜を生産するということは、商品を生産するメーカーのレベルまで到達できるということです。
企業内の歯車でもなく、商品を流すためのサポート企業でもなく、商品を生産する主体となることができます。

別の視点で見ると、この経済構造を通さずに、自分で生産して消費をするので、経済構造から脱するとも言えます。
日常的なレベルで言うと、仕事が嫌でやめたい時に、畑があれば自分で必要な食べ物を生産できるので、簡単に会社をやめることができますよね。

そういった資本主義構造からの脱出手段として、畑をやるということが見えてきました。

野菜の成長がうれしい

そんな複雑なことは置いておいても、野菜が成長することは単純に楽しいです。

日常の停滞感とかって感じたことはないですか?
あー今月なんにもやってないな、、、とか?

何か刺激がないと、人生にも張り合いがないですよね。

そんな時に畑があると、野菜が育って変化してくれるので、日常に変化があって楽しいです。
自分が成長していなくても、野菜が代わりに成長してくれます。

野菜がぐんぐん育ってくれていると、不思議と充実感が膨らんでくるんですよね。
ネガティブになりがちな人とかは、すごく良いと思います。

まとめ

はじめはノリではじめたみたいなところはありましたが、今は畑がすごく好きになりました。
無駄なものは削ぎ落としていく性格なのですが、畑はしばらく続けてみたいと思っています。

少しハードルは高いですが、あなたも畑をやってみてはどうでしょうか。
予想以上の良いことが生活にもたらされると思いますよ。