目標から逆算することの危険

目標から逆算することの危険

2021年が始まり少し立ちましたが、皆さんは今年の目標に近づけているでしょうか?

目標を達成するために必要なことは、目標を逆算して直近の目標やタスクに落とし込むことです。

このやり方はとても有効ですし、個人的には目標達成に不可欠なことだと思っていますが、ここには落とし穴もあります。

今日は目標を逆算することの危険について書いていきたいと思います。

失敗するケース

僕は去年の夏にこの落とし穴に落ちました。

僕のメインの仕事はネットで商品を売ることなのですが、目標型人間ということもあり、売上の目標もたてていました。

上を目指したい性格なので、かなり高い目標にしていて、夏頃に今の状態では年末までに目標が達成できないと気づいたのです。

そこで僕が取った行動は、当時の経験から在庫量と売上高は相関関係にあり、在庫量が増えると売上高も上昇するという仮説を立てました。

そして、当時新しく増やした仕入先から当時の自分のキャパシティーを超えるほどの、たくさんの商品を仕入れることにします。

結果としては、その新しく増やした商品が全然売れず、現在も在庫の山ができています。

今思えば、目標を達成するには在庫量を増やすしか無いと思い、むやみに仕入れを行ったことが悪かったです。

夏以前と同じように、ゆっくり新商品や仕入先を増やしていけばこんなことは起こらなかったでしょう。

目標以外に盲目になると危険

この経験から言いたいことは「目標は人を盲目的にする」ということです。

目標ばかりをみているとその周辺のことが見えなくなってしまいます。

何か提出物を出すという目標があって、締切ギリギリで張り詰めている時は、まわりの人にきつくあたってしまったりしませんか?

それも目標を見すぎるあまり、まわりに気を使えていないと言えるでしょう。

大企業で定期的に粉飾決算が話題となりますが、これも会社の業績を高くするという目標を強烈に意識するあまり、コンプライアンスを無視してしまっていると言えます。

目標は劇薬です。
人を大きく成長させる薬となることもあれば、大きな危機に陥れる毒となることもあります。

バランス感をもって行動しよう

解決方法としては、目標ばかりを見ずにバランス感をもって目標に向かうことです。

あまり気を張らずにリラックスすることも大事でしょう。

僕のケースで言うと「在庫量=売上 という仮説はまだ仮説でしか無い。新しい仕入先もいいのかどうなのかまだ分からない。ここで大きく出るには情報が少なすぎてリスクが高すぎるから、積極的に動くべきではない」と冷静に見るべきでした。

冷静になれていない頭で目標を日常のタスクに落としても、それは求める結果となる確率が低いかもしれません。

「目標にがっつきすぎだな」と感じる人は、意識的に冷静になることが必要だと思います。

無茶を選択する

ただ、無茶をすることもたまには必要だということも思っています。

ホリエモンだかサイバーエージェントの藤田さんだかが言ってたことで、「起業当初は会社を大きくするために、できない仕事でもできますと言って仕事をもらってた」という話を聞いたことがあります。

商談をまとめて会社に戻ってから、その仕事のやり方を調べていたみたいです。

こんな事を続けていたら、いつかはできないことも出てくるし、予算オーバーになり大赤字、なんてことになりかねません。
しかし、会社と社長本人の成長を考えたら割に合うことなのかもしれません。

僕は大きなリスクを取ることが嫌いなので、日常的にこうはしたくないですが、自分の成長のために、定期的にこのようなことをやるのもありだとは思います。

ただし、「今自分は無茶をしているな」と意識してリスクを取ることが大事だと思っています。

まとめ

目標達成に慣れてくるとリスクとどう付き合うかをよく考えます。

今回書いてきたことは、もしかすると目標を強く意識せずに生活している人にはあまり関係ないことなのかもしれません。

「リスクをとりたくないな」などというのは動物の本能が発するメッセージでもあるので。

ですが目標達成に取り憑かれて思考がバグってくると、自分の感情のメッセージが聞こえなくなったりします。

何かをめっちゃ頑張ってたけど、途中で体を壊してどうこうなんてのもそういうケースですね。

目標達成に取り憑かれているな、と思う人はぜひ少し冷静になる瞬間を取ってみてください。

無茶をするのもときにはありだと思いますが、意識的に無茶しましょう。