「資産」とは何かを考えてみる

「資産」とは何かを考えてみる

お金を増やしたいと考えていくとき、「資産」という言葉は避けて通れないと思いますが、これの意味についてよく考えたことはありますか?

「資産運用」なんて、まさにその言葉が含まれています。

今日はそんな「資産」という言葉について、考えていきたいと思います。

「資産」の定義

「資産」というとどういうものをイメージするでしょうか?

家や土地、または現金・預金あたりが思いつきやすいでしょう。

辞書的な意味を調べてみると、このような説明がありました。

1 個人または法人の所有する金銭・土地・建物などの総称。財産。
2 企業会計で、貸借対照表上の流動資産・固定資産・繰延資産をいう。

デジタル大辞泉

1の意味は一般的にイメージしやすい意味ですね。

2の意味は、会社の経理に関わりがないとなかなか理解しづらいところかもしれません。

企業の決算書には「貸借対照表」という表があり、この中に「資産」というものが出てきます。

貸借対照表は左側に「資産」が書かれ、右側に「負債」と「純資産」が書かれます。

すごく単純化してお話すると、資産は1の意味に出てきた、金銭、土地、建物などで、負債は個人や銀行などからの借金であり、純資産は会社がもともと持っていたお金(資本金)という意味です。

左側と右側のそれぞれの合計はピッタリと合うようになっています。

そして左側は現実にあるもの、右側はその裏付けとなっているお金の出どころと考えてください。

左側の資産として2,000万円の土地があったとして、それは1,500万円の借金と500万円の自己資金で支払っているとしたら、右側には1,500万円の負債と500万円の純資産が対応するものとしてあります。

※かなり単純化してお話していますのでご了承ください。

一般的な感覚と少し違うのは、借金をして得た金銭も資産となります。

例えばパチンコに行こうと思ってカードローンで20万円借りてまだ手元にある状態でしたら、それは資産としてカウントされます。

「持ち家は資産だ」なんて言われ賛否ありますが、この意味においては借金をして得た持ち家も資産と言えます。

お金を増やしていく上での「資産」

一方でお金を増やしていく上での「資産」の意味は、少し違って使われます。

「資産」とは、お金を勝手に生み出してくれるものの事を言います。

わかりやすいのは不動産投資です。

賃貸用の不動産を持っていれば、勝手に家賃収入が発生していきますよね。

他には株や債券、また自分が手をかけなくても勝手に動いていくビジネス、や印税が発生する本なども資産であると言えます。

この意味では持ち家は資産ではなくただの負債となります。

自分で家を買って自分で住んでいると、月々にローンの支払をすることになりますよね。

勝手にお金が逃げていく性質の不動産なので資産とは呼べず、その意味では賃貸の家を借りるのと同じです。

持ち家 vs 賃貸論争みたいなのをいろんなところで見かけますが、この視点から見るとどちらも大して変わりません。

そして、お金を生み出すものという意味では人間の肉体もそうです。

「体が資本」なんて言葉もありますね(ちょっと違う?笑)

人間は食事や休息をとれば、怪我などしない限り寿命が来るまで無限に労働をすることができます。

そうやって生み出した労働力を会社に売ることによってお金を得ることができ、それが働くことによって給料を得られる仕組みです。

逆から見ると資本家にとってはその労働力を商品にして利益を得るので、労働者を持つことは投資用の不動産と同様に「資産」であるとも言えます。

このような状況があるので、肉体という資産をつかってお金を得る生活にうんざりしている人は、他の資産をもてという話ですね。

おわりに

今回の話は『金持ち父さん貧乏父さん』の本を参考にしました。

かなり脚色してはいますが。

ネットワークビジネスの勧誘でこの本を勧められて以来、何度か読み返していますがやはり良書ですね。(ネットワークビジネスは断りました笑)

最近はこの本を読み進めているので、もうすこしこの本がネタとなる記事が続きそうですが、お許しください。