ミニマリスト、シンプルライフ、断捨離の違い

ミニマリスト、シンプルライフ、断捨離の違い

最近はミニマリストやシンプルライフについてブログを書くことが多くなってきたので、一度それらの違いについてまとめておきたいと思います。

ミニマリスト

まずはミニマリストの定義について。

持ち物をできるだけ減らし、必要最小限の物だけで暮らす人。自分にとって本当に必要な物だけを持つことでかえって豊かに生きられるという考え方で、大量生産・大量消費の現代社会において、新しく生まれたライフスタイルである。「最小限の」という意味のミニマル(minimal)から派生した造語。

(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」より)

「ミニマル」という言葉が「最小限」という意味があるように、ただ物を少なくするのではなく、「最」がついているように、ある意味で極限を目指すというニュアンスがあると思います。

その極端さから、若干宗教じみた雰囲気もあるように感じますが。

この説明にあるように、基本的な言葉の意味は「物」を最小限にすることですが、情報・予定・タスクにも拡大されて最小限を求めていく考え方です。

そしてそうやって身の回りの物事を減らしていくのはあくまでも手段であって、上の説明であるように根本的には「大量生産・大量消費」という現代社会に反抗する姿勢であり、その手段によって人生を豊かにしていくという価値観が根底にはあります。

それについては昨日のブログで書いたとおりです。

ミニマリストを好む人は圧倒的に男性が多いように感じます。

極限を求めるストイックな姿勢は男性は惹きつけますが女性にはそうでもなく、また男性はものが極限まで少なくても普通に生きていけますが、女性はメイクやファッションなどあり、なかなか難しいところもあるのかなと推測しています。

まとめると、ミニマリストは極限まで物事を減らす姿勢で、その根底には人生を豊かにしていくという価値観がある、ということです。

参考になる本も紹介しておこうと思います。

日本でミニマリストという言葉が出始めた時によく話題に上がっていたのが佐々木 典士さんという方です。

その当時に出されていたのがこの本です。

最近よく見かけるようになったのは、ミニマリストしぶさんという方です。

Youtubeもやっていて、何もない部屋のなかで撮影しているのが印象的でした。

シンプルライフ

「シンプルライフ」という言葉は、おそらくミニマリストや断捨離という言葉より古くからあると記憶してますが、長い歴史がある分その定義も人によってまちまちだったりします。

なので「シンプル」という意味の定義から考えてみたいと思います。

シンプル【simple】
単純なさま。また、飾り気やむだなところがなく、簡素なさま。

(goo辞書より)

「ライフ」という言葉と組み合わせると、単純で無駄がなく簡素な生活、逆に言うと複雑さや余分なところがない生活ということになります。

ミニマリストが「最小限」という極限状態を求めているのに対し、シンプルライフはもう少し緩いイメージが一般的かと思いますね。

緩いと言っても無駄なものを多少持ってもいいと言うわけでなく、生活を豊かにするものなら持ってもいいという意味合いです。

ミニマリストが「物」の視点から始まるのに対し、シンプルライフは「ライフ」という言葉が入っているように、はじめから生活全体が視野に入っています。

そして人生の豊かさを先に考えて、その手段として物を選定する、という順番で考えていきます。

もちろんミニマリストも人生の豊かさのために物を減らすのですが、ミニマリストのように物を減らすことへの異常なまでの執着みたいなのがシンプルライフには無いです。

なので宗教っぽさもあまり感じません。

ミニマリストは男性が多いと言いましたが、シンプルさを求める女性はシンプルライフを選ぶ事が多いと思います。

それは女性的魅力を高めるには圧倒的にこちらの方がいいからです。

ミニマリストは極限まで物を減らす中で、服も極限まで減らし、メイクも最小限にすることを求めてきます。

同じ白地Tシャツを5枚とブラックデニム2本を夏の間は回していき、いつ見ても同じ服装というのがミニマリストです。

一方でシンプルライフは女性的魅力を高めることも人生の豊かさの一つだと考えます。

なので上質でオシャレな服を10着程度着回し、いつみても上品な装いをしているというのがシンプルライフの人々です。(流行りに乗った服をたくさんファストファッションの店で買う、などはもちろんNGですが)

男性も含め一般的にみて魅力的に見えるのはこのシンプルライフだと思います。

普通の人:部屋が多少ごちゃついていて、服装は普通
ミニマリスト:部屋には何にもなくて、服装は地味でユニフォーム的
シンプルライフ:部屋はすっきり片付いていて、服装は上品

と並べてみると、シンプルライフ>普通>ミニマリストではないでしょうか。(個人的な偏見含みます)

もちろん人からの目線が全てではないですが、ミニマリストとシンプルライフではここに大きな差が出てきます。

シンプルライフの有名な本は以下の2冊がオススメです。

↑この本は少し古めですが、個人的には生活のベースとなっています。

↑5年ちょっと前くらいに流行った本で、一時期すごく話題になりました。

いずれも女性が書いていて、オシャレさのにじみ出てくる本です。

著者は日本人ではなく、1冊目はフランス人で、2冊目はアメリカ人がフランスに行った経験をもとに書いてあります。

断捨離

断捨離の一般的な意味はこちら。

モノへの執着を捨て不要なモノを減らすことにより、生活の質の向上・心の平穏・運気向上などを得ようとする考え方のこと。2009年刊行の『新・片づけ術「断捨離」』(やましたひでこ著、マガジンハウス)により提案された。断捨離はヨガの「断行・捨行・離行」から生まれた言葉で、「断」は入ってくる要らないモノを断つこと、「捨」は家にあるガラクタを捨てること、「離」はモノへの執着から離れることを表す。

(朝日新聞出版 / 知恵蔵miniより)

この本がメディアでかなりクローズアップされて、一気に断捨離という言葉が広まったイメージですね。

もう10年以上前のことみたいですが。。

断捨離は「物を捨てること」に焦点が当たっています。

ミニマリストやシンプルライフがゼロベースで自分の身の回りの物事を組み立てていくのに対し、断捨離は今の状況をベースとして物を減らしていくという手法です。

そしてミニマリストのように「最小限」にこだわるのではなく、今の自分が必要だと感じるかどうかや、「ときめき」みたいなのを頼りに物を整理していくようです。

基本的には物だけに焦点をあてた手法であり、他の手法のように物以外の生活全体に範囲を拡大することは少ないようですね。

言ってしまえば今回取り上げた3つの中で一番ゆるい考えとも言えます。

とはいえ断捨離を突き詰めていくと、「本当に自分に必要なものはなにか?」という問にぶち当たったり、「物以外にも断捨離すべきことがあるのでは?」となったりすると思うので、そこまでいくとミニマリストやシンプルライフに近くなってきます。

アプローチの方法が自分の生活をゼロから組み立てていくか、現状から減らしていくかの違いですね。

しかし、現状として断捨離をしている人は身の回りの物を多少整理するくらいにとどまっているみたいです。

断捨離を好んで行う人は圧倒的に女性が多く、特に主婦層が多いように感じます。

発信者がその年代の女性が多いということもその要因としてあるでしょう。

家事や子育てでものが多くなりがちで、またそれらによって忙しくなりやすい主婦にとっては、断捨離くらいライトなものが合っているのかもしれません。

まとめ

ということで、ミニマリスト、シンプルライフ、断捨離についてまとめてみました。

同じように使われる言葉ではありますが、深いところまで考えるとちょっと違ったニュアンスになっていたりします。

もしこれらに興味のある方は、自身の生活や考え方にあった手法を試していただければと思います。